第56回日本臨床眼科学会
(2002年9月26日〜29日 盛岡)
「臨床にすぐに役立つ学会」を目指して開催された本会では、LASIKに関してもさらに一歩踏み込んだ、様々な状況における臨床報告が行われた。なかでも、非眼科専門医施設における手術適応の誤診や術後管理の問題が報告され、眼科専門医にとっても今後対処していかなければならない懸念すべき課題となった。
● 一般講演『LASIKとLASEKの選択プログラムの試作』
北澤世志博・田尻千鶴子・土信田久美子
LASIKには、格闘技などのスポーツや角膜厚の問題で手術を実施できない場合がある。最近ではこのような症例に対して、LASEKが実施されるようになってきた。そこで今回我々は、LASEKの選択基準と、LASIKとLASEKを選択するプログラムを作成した。
当院でLASEKを実施する際、「角膜が薄い」「ボクシングなどの格闘技をする」という理由が、大部分を占めている。角膜厚に関してのLASIK-LASEK選択プログラムは、術前の角膜厚・角膜曲率半径・予定矯正量・レーザーの照射径を入力すると、予想される残ベッド厚と残全角膜厚が直ちに表示され、迅速にLASIKかLASEKかを選択できる。
LASEKの適応には、絶対的適応(LASIKが不適応)と相対的適応(LASEKの方がより安全な場合)があると考えられる。そのため、症例ごとにスポーツの嗜好・角膜厚・角膜屈折力などを総合的に判断し、LASIKかLASEKかの選択をすることが必要である。
田尻千鶴子・土信田久美子・北澤世志博
最強度近視眼では、角膜厚の問題でLASIKが不適応となってしまうことがあり、LASEKを選択する手段もある。今回我々は、最強度近視眼に対するLASIKおよびLASEKの有効性を検討した。
方法として、最強度近視眼に対する屈折矯正手術を「通常の照射径が取れたLASIK」「照射径を小さくしたLASIK」「LASEK」の3群に分け、各群で術後1、3ヶ月の裸眼および矯正視力を測定。安全性(Safety Index:SI)と有効性(Efficacy Index:EI)、矯正効果(Predictability)を比較検討した。
得られた結果から、最強度近視眼への屈折矯正手術は、角膜厚に余裕があればLASIKを選択することが望ましい。角膜厚が足りない場合には、LASIKで照射径を小さくする、またはLASEKを行うという選択肢がある。小さい照射径でLASIKを施行する場合、OZ(Optical Zone)を小さくしすぎると低矯正になってしまう。またLASEKを行う場合には、若年者で強い混濁を生じると低矯正になることに注意しなければならない。
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